新人研修で「現場Rails」を使った話
この記事は、ケーシーエスキャロット Advent Calendar 2021 1日目の記事です。
こんにちは。H2開発グループのemorimaです。
今日は、今年新人研修で現場で使える Ruby on Rails 5速習実践ガイドを使ったので、その感想を書こうと思います。
前置き
私の会社、ケーシーエスキャロットでは、中途採用はほとんど行っておらず(全くないわけではない)、
採用は新卒採用がメインです。
プログラミング未経験の方を多く採用しているので、入社後3か月新人研修があり、以下の内容を学びます。
- C++でのプログラミング(初歩~応用課題まで)
- レビュー(口頭で書いた説明をするらしい)
- 設計書の書き方
- テスト項目書の書き方
その後、組織に配属されて、1か月のOJT ⇒ 業務配属 という流れになっています。
OJTとは、On The Job Traininng ということで、実務を通しての研修なのですが、 RubyもデータベースもWebアプリケーションの仕組みも、新人研修期間では行っていないため、 H2開発グループでは、追加で研修を行っています。
グループ内の追加研修で行う内容は以下です。
- Gitの操作
- Rubyプログラミング
- SQLでのデータ操作
- Railsを使ったWebアプリケーション開発
H2開発グループではGitLabを使用しているので、
課題は全てMerge Requestで提出し、日報はissueに記載してもらいました。
2021年度 追加研修
2020年、研修期間 1か月で取り組んだところ、期間が短いことで課題に追われ、
定着するほど取り組めていなかったため、
2021年は、期間を 2か月にし変更し、以下のスケジュールで行いました。
日付 | 内容 |
---|---|
07/01 | オリエンテーション、環境構築 |
07/02 | vimtutor、Rubyの簡単な演習 |
07/05~07/09 | gitの使い方、Rubyの演習 |
07/12~07/16 | SQL、gemを使う演習 |
07/19~07/30 | HTML/CSSの演習 |
08/02~08/12 | 現場Rails |
08/17~08/27 | 共同開発課題 |
現場Rails
使った理由
Railsを始めた人が読む本、サイトは色々あると思うのですが、
初歩的なことに対する説明がきちんと記載されている
のが、現場Railsを採用した理由です。
カリキュラムを考えるために、私自身も再度読み返したのですが、
Railsアプリを実際作る時に最低限必要な手順が書いてあり、
「とりあえずこれはやること」が覚えやすいのではないかと思いました。
特に、テストを書くことのメリットについては、実務経験の中で先輩に教えてもらうことが多いと思うので、
そういったことを最初に学べるメリットは大きいと考えました。
(研修を受けている新人がその大切さに気付くのは、もうちょっと先なのでしょうが…)
使ってみた感想
コードの部分は実際に書いて動かしてみてもらいながら、一通りやってもらい、
その後に、共同開発課題としてTwitterのようなアプリを共同開発を行いました。
感想としては、
- 各自で学習を進められるので、研修にかかるコストが少なかった
- 追加研修後の業務で、理解していない点などがあった場合、
現場Railsの記載されている箇所を伝えて、再度読み返してもらうなどできるので、
反復して学べることができた。
- 追加研修後の業務で、理解していない点などがあった場合、
- フレームワークを体系的に学び、Railsでアプリを開発するていた
これまでの実装タスクを対応する研修を中心に行ってきたのですが、
「自分の課題に気付き、対応していく個人の能力を期待しすぎていたのでは」という反省点がありました。
よく調べる人は自分が理解するまで調べたり、試してみたりするし、
サッと調べて表面上の解決策だけ得られれば、理由などは考えない人もいるので、
「なぜそうする必要があるのか」までを書いてある 現場Railsは素晴らしい。 - 来年も使おう~ Rails以外の技術知識のカリキュラムをどうするかは要検討…
最後に
今は、検索すれば何かしらの解決策が出てくる時代になったので、技術書1冊通してやってみて学ぶ人も、少なくなってきたように思います。
検索して得た結果は、「今目の前にある問題の解決方法」にはなるけれど、
「体系的に学んだ得た知識」になるには、時間がかかるので、
上司や先輩が技術書1冊選んで、1冊終わらせるという学習方法もよいのでは…と思えたのが今年の研修でした。
次年度に向けて、個人の能力やモチベーションに期待した成長ではなく、組織的に成長できる方法を考えていこうと思います。
あと、若手にお勧めできる信用する1冊に出会うために、私も色々技術書読んでいかなくてはいけないな…。
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